大失策

文系学問並べ替え、正解は『軍部大臣現役武官制

呼んで字のごとく、海軍大臣陸軍大臣は現役の軍人でないと就任できない、と言う制度です。明治末期に山県有朋が制定したものの、大正初期に山本権兵衛が廃止。ここまでは良かった。
1936年二・二六事件後に内閣総理大臣に就任した広田弘毅は軍部の意見を取り入れこの勢度を復活させてしまったんですね。結果的にこの選択は広田弘毅の、そして戦前の日本にとって最大級の失策となってしまう。何せ当時は大臣が揃わないとなると総解散しか選択肢がない。つまり軍部が大臣を出さないとゴネたら内閣は潰れるわけで、軍部の意向が政局を左右する結果になるわけですから(事実広田内閣は陸軍と対立し陸軍大臣が出ず辞職を余儀なくされている)。
終戦後、東京裁判広田弘毅A級戦犯として死刑判決を受けるわけですが、軍部大臣現役武官制を復活させてしまった点は結構大きなファクターだったんじゃなかろうかと思うわけです(東京裁判の正当性という根本的な部分はさておいて)。